2022.10.31

 ・すれ違う沈んだ屋根にたまる雨

2022.10.30

・半径を測った後に街へ出る

2022.10.29

・窓際の音に溶け込んだ三毛猫

2022.10.28

・ベランダの白い光が飛び降りる

2022.10.27

 ・朝方の霧を吸い込む換気扇

2022.10.26

 ・破裂する小部屋の隅で涼む人

2022.10.25

・金星が晴れた夕方落ちる庭

2022.10.24

 ・海面に指先つけてまわる星

2022.10.23

 ・考える空と海とで揺れる風

2022.10.22

・磯香り鼻の中には雲の核

2022.10.21

・靴底で踏んだ光の鳴らす音

2022.10.20

・空中を揺らした羽が照らす庭

高台の住宅地を歩く。上まで行くには何通りかの道がある。一番近い道で行く。実家は高台にあって、高校生の頃は急な坂道を自転車を引きながら登っていた。坂道の途中には牛小屋がある。今も牛がいるのかは分からない。小さい頃、祖母と牛小屋のなかへ入ったことがある。なぜ行ったのかは憶えていない。子牛が1匹いて、鉄パイプの柵に頭をぶつけていた。風向きが変わると牛小屋の匂いが高台の上まで流れてくる。

2022.10.19

・雲裂けて透明なカーテンの染み

2022.10.18

・街路樹の葉が落ちて乾くシャツ

今日は晴れていた。風は肌寒い。厚着をしなくてもまだ耐えられる。フリースでも着てくればよかったと思いながら近所の団地の周辺を歩く。団地の一階部分はシャッターが下りていて、昔はなかに店舗が入っていたとわかる。敷地には住人が植えたのかどうか分からない植物が繁殖している。夕方、洗濯物をとりこむ。