2022.11.18

お昼頃から映像の編集。14時に休憩も兼ねて写真を撮りに家の近くを歩く。11月になって日がさらに短くなった。風景に差し込む光も夏とはまったく違う。正岡子規の仰臥漫錄を読んでいる。子規が一日中、ガラス障子から眺めた風景が俳句や水彩画になっている。世界を見ること、見えることが一体どういうことなのかを考える。同じ場所から眺め続ける風景はけして同じではなく、子規の見る風景には昨日咲いていなかった花が咲き、洗濯物が干され、鳥がやってくる。目の前にあるものを「ただ見ること」の難しさと、面白さがある。

2022.11.14

・鈴虫が鳴く校庭に小雨降る

2022.11.03

・aからb 結んだ線に浮かぶ雲

2022.11.02

・ビニールの屈折率が告げる秋

2022.11.01

 ・雲流れ洗濯物が揺れている

2022.10.31

 ・すれ違う沈んだ屋根にたまる雨

2022.10.30

・半径を測った後に街へ出る

2022.10.29

・窓際の音に溶け込んだ三毛猫

2022.10.28

・ベランダの白い光が飛び降りる

2022.10.27

 ・朝方の霧を吸い込む換気扇

2022.10.26

 ・破裂する小部屋の隅で涼む人

2022.10.25

・金星が晴れた夕方落ちる庭

2022.10.24

 ・海面に指先つけてまわる星

2022.10.23

 ・考える空と海とで揺れる風

2022.10.22

・磯香り鼻の中には雲の核

2022.10.21

・靴底で踏んだ光の鳴らす音

2022.10.20

・空中を揺らした羽が照らす庭

高台の住宅地を歩く。上まで行くには何通りかの道がある。一番近い道で行く。実家は高台にあって、高校生の頃は急な坂道を自転車を引きながら登っていた。坂道の途中には牛小屋がある。今も牛がいるのかは分からない。小さい頃、祖母と牛小屋のなかへ入ったことがある。なぜ行ったのかは憶えていない。子牛が1匹いて、鉄パイプの柵に頭をぶつけていた。風向きが変わると牛小屋の匂いが高台の上まで流れてくる。

2022.10.19

・雲裂けて透明なカーテンの染み

2022.10.18

・街路樹の葉が落ちて乾くシャツ

今日は晴れていた。風は肌寒い。厚着をしなくてもまだ耐えられる。フリースでも着てくればよかったと思いながら近所の団地の周辺を歩く。団地の一階部分はシャッターが下りていて、昔はなかに店舗が入っていたとわかる。敷地には住人が植えたのかどうか分からない植物が繁殖している。夕方、洗濯物をとりこむ。